宮出隆自は、30年前の菰田陽生だったのだろうか?

選手


今年のドラフト会議の目玉選手の一人として菰田陽生(山梨学院)の名前は間違いなく上がってくる。195㎝で体重は100キロを超える大型選手である。投手としても野手としてもそのスケールの大きさが一番の長所ではないだろうか?
私は、昨夏の時点では「投手菰田」に魅力を感じており、このブログでも「センバツの時点で大器であることは分かっていたのだが、それから4か月強で身体のキレ、ボールのキレともに増しており、将来日本の中心を担う投手になることを現実的に感じさせてくれた。良い意味で力感のないフォームから手元で伸びるボールを投げ込むことが出来ており、伸びしろもまだまだ無限大である。準決勝で右肘を痛めたということが気になるのだが、190㎝を超える長身でありながら器用さも感じさせてくれる投球は、今後の活躍を期待するなと言われる方が無理である。後1年は高校
 野球
界の中心を担う投手だと思うのだが、高校野球は通過点であることを明確に感じさせてくれる投手である。球速もまだまだ伸びて行きそうである。30歳くらいで全盛期を迎えるような成長曲線を描いてもらいたい投手である。」と記させてもらっていた。→「第107回全国高校野球選手権大会で印象に残った選手 | ヤクルトファンの日記
しかし、今年のセンバツでは「昨夏は投手として№1評価をした菰田なのだが、今大会は、一塁手として出場した一回戦で左手を骨折してしまった。それでも負傷前の打席でホームランを放つなどスケールの大きさを見せ付けてくれた。私は、昨夏の甲子園大会のブログ記事にも書いた通り、「投手菰田」を高く評価しているのだが、昨秋から打撃面でも潜在能力の高さを感じさせてくれている。古城、赤間(ともに花巻東)に比べ、力感は感じないのだが、スムーズなスイングで飛距離を出す打撃も超高校級である。」と記している。→「第98回センバツ高校野球で印象に残った選手 | ヤクルトファンの日記
将来性や伸びしろというものを考えると、もしかすると投手としても野手としても今年の高校生選手の№1評価を得られるかもしれないスペシャルな選手である。

この菰田のプレーを見て思い出す選手がいる。1995年のドラフト会議でヤクルトが2位指名した宮出隆自(宇和島東)である。過去記事はこちらから→「宮出も引退なんですね | ヤクルトファンの日記
宮出が引退する際にこのブログでも簡単に触れているのだが、宇和島東高校時代から投打ともに注目された大型選手だった。190㎝を超える身長でありながら身体の操作性に優れ、投手としても野手としてもボディバランスの良さが目に付いた選手だった。当時の宇和島東は、毎年世代トップクラスの選手を輩出しており、宮出の2学年上に平井正史、岩村敬士、1学年上に橋本将、松瀬大、1学年下に岩村明憲と豪華メンバーが顔を揃えている。宮出の学年含め、宇和島東高校が全国区のチームを作り上げていた時代である。
宮出も2年次に春、夏と甲子園に出場している。両大会ともに優勝候補の一角とみなされていたこともあり、宮出も注目されていた。しかし、個人的には1学年上の橋本のスイングスピードと打球の速さ、エースでトップバッターだった松瀬の野球センスがより印象に残っている。宮出に関しては「2年生スラッガーとして面白いな。」という印象で見ていたと記憶している。
3年次に甲子園に出場しなかったため、個人的には「野手宮出」の印象の方が強かったのだが、ドラフト時の評価や映像を見て、190㎝を超える長身でこれだけ身体を上手く使える投手は希少だと感じ、その時から「投手宮出」が気になり始めていた。実際にヤクルトでは投手としてプロ野球生活をスタートし、プロ3年目にプロ入り初勝利を飾っている。当時のヤクルトの中では、期待の若手投手として注目されていた。実際に角度のあるストレートとフォークを中心とした投球スタイルは確立され始めており、先発でもリリーフでもどちらでも対応可能な雰囲気があった。しかし、結局は怪我にも苦しみ投手としては大成できぬまま、プロ7年目から野手に転向することとなった。プロ7年目からの野手転向ということで、非常に厳しい状況だったと思うのだが、宮出はその身体の操作性と器用さ、練習に耐えられる強い身体で徐々に頭角を表し始め、プロ10年目からは、中軸を任される試合も増え始め、打撃面でチームを支える存在になっていった。
ヤクルトで投手から野手に転向し、結果を残した選手としては、まずは雄平(高井雄平)の名前が挙がると思うのだが、この宮出も投手としても野手としてもかなりの素質を持った選手だったと思われる。大谷翔平という稀代の野球選手が「二刀流」という道を切り開き、多くの野球人、ファンに「二刀流」というものに現実味があることを感じさせたことで、菰田に関しても「二刀流」というものが視野に入っているはずである。しかし、宮出がヤクルトに入団した1995年時点では「二刀流」はまだまだ現実的ではなく(同世代のオリックス嘉瀬が挑戦しましたが…)、まずは投手、その後野手としてプレーすることとなった。もし「二刀流」があり得る時代に宮出がプロに入っていたら、「二刀流」に挑戦する可能性はあったのではないだろうか?長身から投げ下ろす角度が付いたストレートとフォーク、身体を器用に使ったミート力に優れたバッティング、どちらも魅力に溢れていたはずである。
菰田が登場したことで宮出の過去に様々な想像を掻き立てられることとなった。時代が時代なら違った道もあったのだろうか?




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コメント

  1. ツバメひとすじ より:

    私が思うに、日本のスポーツ 史上最高のスポーツマンである「二刀流」大谷翔平選手と同じ時代に生きて その活躍を見られることは、奇蹟に違いありません。
    また、現在、世界にいる全ボクサーの頂点に立っているとされる(Pound for Pound No.1)井上尚弥のリング上のファイトを見られることも、同じく奇蹟です。

    このようなことが、同時に 起きることは、おそらく 百年に一度あるかないか のことでしょう。

    そのことを 心に留め置きたいと思います。

    そして、〈稀代の〉大谷翔平が実現している「二刀流」の道を歩まんとする勇気ある 若人たちを 見守りたいと思います。

    • fiys より:

      ツバメひとすじさんへ

      大谷翔平と井上尚弥を同じ時代に見れる喜びはありますよね。

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