最近では数少ない優位に戦えるゲームかな？と思っていたが…

ヤクルト１－８ソフトバンク

昨日の劇的なサヨナラ勝利による連勝があり、今日はデーゲームで先発が吉村ということで、最近の試合の中では数少ない試合前から多少優位な立場で戦えるゲームではないか？と見ていた。吉村が先制点を与えてしまったものの、その後は粘り、5回裏に伊藤のソロホームランで同点に追い付くところまでは、ほぼ理想的なゲームのように感じたのだが、直後の6回に試合が崩れてしまった。

今日の吉村の調子は可もなく不可もなくという感じだっただろうか？丁寧に投げているようには感じたのだが、3回に柳町に左中間深くまで運ばれるタイムリー3ベースを浴び先制点を許してしまった。しかし、この一本以外は上手くソフトバンク打線と対峙し、5回までは1失点と試合を作ってみせた。ここまではしっかり先発としての役割を果たしていたのだが、6回に大きく崩れてしまった。柳町、近藤に連打を許し、栗原送りバントの後、山川を歩かせ満塁策を取るのだが、ここでソフトバンクが起用してきた代打中村にセンター前へ2点タイムリーヒットを浴び、勝ち越されてしまった。ヤクルトベンチはここで吉村を諦め清水にスイッチしたのだが、その清水がソフトバンク打線に掴まってしまった。
嶺井、周東、今宮にヒットを許し、投手の上沢にも打点付きのピッチャーゴロを許し、あっという間に4点を追加されてしまった。結局清水はこの回を投げ切れずに、丸山翔にマウンドを譲ることになってしまった。常勝軍団ソフトバンクの質の高いチームバッティングの前に飲み込まれたということになるのだが、これだけ打ち込まれてしまったということは、やはりまだまだボールのキレが戻ってきていないということなのだろう。どんな役割であろうと1軍で投げてもらいたい投手だけにこの結果は明日以降にも響いてきてしまいそうである。清水にとってもチームにとっても苦しい結果となってしまった。

打線は、大量得点を期待できるメンバーではないため、ロースコアの中でどう1点をもぎ取るか？という展開の中で戦いたいのだが、投手陣が6回に崩れてしまったことにより、ほぼ試合は決まってしまった。強いて言えば、上沢の立ち上がり、中村悠のヒットとオスナの四球で1アウト1，2塁のチャンスを作っていただけに、ここで一気に崩してしまいたかったという部分はあったと思われる。結局サンタナ、澤井が打ち取られてしまい、先制のチャンスを逃してしまった。
5回2アウトから飛び出した伊藤のホームランは、上沢の甘いボールを強いスイングで捉えたホームランであり、先日西武菅井から放ったホームランの成功体験があったからこそのホームランだったように感じた。今は多少バットを短く持っているのだが、バットの遠心力を上手く使ってスイングしている印象があるため、来シーズン以降は長打というものも求めて打撃を追求していってもらいたい選手だと感じた。先日書いたばかりなのだが打撃面に関しては伸びしろたっぷりの選手である。
交流戦に入って以降、スタメンの組み方に変化が出てきているように感じる。3番～5番に長打のある選手をしっかりおいて、その他の選手は、直近で結果を残した選手を積極的に起用している印象である。若手にとってはオーディション的な要素もある中でのゲームになっているが、我武者羅にアピールを続けてもらいたい。

P．S　今のソフトバンクは決して「個」の力が抜きん出ているチームではないと思うのだが、ソフトバンクの中で常勝軍団のDNAがしっかり受け継がれているように感じた。強さと巧さを兼備した好チームである。