ヤクルト0-2阪神
グラウンドレベルでは気温40℃を超えたとの報道もあった酷暑の神宮球場で両先発投手が素晴らしいボールを投げ込んでみせた。最終的には5回に高橋が森下に浴びた2ランホームランが決勝点となってしまったのだが、今日の高橋は責めることが出来ない。この暑さの中でしっかりコンディションを作ってよく投げてくれたと思う。しかし相手先発デュプランティエも見事な投球を披露し、結果的には投げ負けることになってしまった。高橋とすると前回登板のロッテ戦同様ホームランでの失点ということで悔しい思いをしているのではないだろうか?
今日のゲームは、一球速報でしか追えていないのだが、ヤクルトが勝機を見出すとすれば、初回の攻撃だっただろうか?先頭の並木が粘り、11球目をヒットにし、出塁することに成功してみせた。その後のデュプランティエの投球内容を見れば、並木の11球粘っての出塁がどれだけ良い仕事だったのか見えてくる。続く武岡の打席で阪神バッテリーにプレッシャーを掛けたい所だったのだが、武岡は送ることが出来ず、カウント1-2と追い込まれると、ここでヤクルトベンチは、バスターエンドランを仕掛ける。武岡は三振に倒れてしまうものの並木の盗塁が成功し、何とか1アウト2塁という形を作ることに成功する。シンプルな送りバント、バントエンドラン、バスターエンドランと1球ごとにサインを変えて何とか1アウト2塁という形を作ってみせた。結果として1アウト2塁という場面で内山、オスナを打席に迎える形となっただけに、この2人に何とかしてもらいたかったのだが、ここはデュプランティエの力が内山、オスナを上回った。内山は1回もバットを振らせてもらえずに三振、オスナはボテボテのキャッチャーゴロと完璧に抑え込まれてしまった。
終わってみれば、この回に先制点を獲ることが現在のヤクルトにとって最大の勝ち筋だったように感じる。今の打線を考えた時、内山、オスナの前にチャンスを作るということはとても重要なことである。3割打てば一流と言われる野球というスポーツの中で、1アウト2塁を作ったからと言って簡単に得点できる訳ではないのだが、それでも1アウト2塁を作るというアプローチは間違っていないと思う。
その後は、デュプランティエの150キロを超えるストレートと、カーブ、スライダー、チェンジアップ、カットボールのコンビネーションの前に中々チャンスらしいチャンスを作ることが出来なかった。193㎝の長身であり、長い腕を上手に使い、球持ちもよく感じるため、打者にとっては非常に打ちづらい投手なのではないだろうか?この暑さの中で、我慢強く戦ったが、デュプランティエの方が一枚上手だった印象である。
そのデュプランティエ相手に一歩も引かない投球を見せてくれたのが、高橋だった。コンディション不良から戻ってきて以降、高橋らしい威力十分のボールを投げ込んでくれている。これまでイマイチ使い切れていないかな?という印象があったカットボールが使える球種になってきていることで、投球の幅も多少広がったように感じる。これまでは、カーブ、スライダー、カットボールの投げ分けがそれ程有効には見えず、特にカットボールが投球を組み立てる中でどこまで効果的なのか見えてこない部分もあったのだが、今シーズンは、このカットボールが一つの武器となり、カーブ、スライダーと上手く投げ分けることが出来ている。打者から見れば、一つ邪魔になる球種が増えて、絞りづらくなった部分はあるのではないだろうか?ストレートでも変化球でも空振りを奪える高橋の投球は非常に魅力的である。
だからこそ5回に森下に浴びた2ランホームランが痛恨だった。今日の高橋のボールの威力からすれば、多少甘くなっても力で抑えられるだけのボールを投げ込めていたと思うのだが、ほんの少し甘くなったストレートを森下は見逃してくれなかった。ロッテ戦で山本大に2本ホームランを浴びてしまったのだが、空振りを奪えるボールを投げている割に完璧に捉えられてしまう場面が目立っている部分は気になってしまう。この課題に高橋自身はどう向き合っていくだろうか?
高橋は、本当に見ていてワクワクするボールを投げ込んでくれるだけに、後は投手として細部の部分を突き詰めていってもらいたい。今のエースは吉村かもしれないが、投げるボールの破壊力という意味では、左の高橋、右の中村優が双璧だろう。勝てる投手へ是非進化していってもらいたい。
明日もデーゲームということで、酷暑のゲームが続きそうである。選手にとっては身体へのダメージも非常に大きくなることが予想されるが、首位阪神相手に何とか喰らい付いてもらいたい。
P.S インコースのストレートを強く弾き返すことが出来、多少甘くなったボールをホームランにしてしまう森下の打撃を見ていると、若き日の山田哲人と重なるんですよね。数字上は山田の方が上なのですが、森下も徐々に数字を上げていくのではないでしょうか?そして当時の山田哲人がどれだけ異次元の打者だったのかと…思いを馳せてしまいます。
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