ヤクルト4xー3阪神
セリーグ首位を走る阪神は、交流戦では大型連敗もあったのだが、首位を走るチームらしくセリーグの中では最もバランスの取れた好チームだと思っている。逆にヤクルトは、今日の試合前にサンタナが登録抹消となってしまい、これまで以上に戦力ダウンした中で試合に臨まなければならなかった。ミスも重なる中で3点を失い、4回、5回の満塁のチャンスを逃した時点でほぼ勝負ありと見ていたのだが、7回に並木のソロ、オスナの2ランというホームラン攻勢で同点に追い付くと、最後は相手のミスも絡む中でサヨナラ勝利を手に入れてみせた。決して良い内容のゲームではなかったが、勝ちにこだわる野球を見ることが出来た。若手を使ってもベテランを使っても良いのだが、実力差がある相手との対戦であっても最後の最後まで足掻いてもらいたい。今日は3点ビハインドのゲームを終盤に追い付いて、最後に勝利したのだから、そういったゲームが出来たということなのだと思う。
先発のランバートは、今日も暑い中、そして雨天中断を挟んだ中でもよく投げてくれたと思う。味方のまずい守備などが重なる中で3点は失ってしまったのだが、悪条件の中でもこれまでの登板と変わらない力強いボールを投げ込んでくれていた。四球からピンチを招く部分、ランナーを出した後の投球という部分で危なっかしさを感じる場面はあるのだが、それでも試合を作ってくれるのはありがたい。今日は、6回で100球を投げ、被安打6、与四球4の3失点(自責点1)という数字が残った。チーム状態が悪く、中々勝ち星に繋がらないのだが、それでも気迫を全面に押し出して、自分自身を、そしてチームを鼓舞する姿は、今のヤクルトに必要なキャラクターだと感じる。勝てなくても腐らずに今日のような投球を継続してもらいたい。
リリーフ陣では、7回のマウンドに上がった田口が村上を三振に斬って取った後、近本に1球目を投げた直後にマウンドを降りることとなってしまった。何らかのアクシデントがあったと思われる。昨シーズンから怪我に悩まされているだけに心配である。その後を受けた矢崎は、おそらくはスクランブル発進だったと思うのだが、この回をきっちり抑え、役割を果たすと、この投球が味方打線の反撃に繋がった。7回裏に打線が3点を奪い、試合を振り出しに戻すと、8回、9回は、星、石山という今のヤクルトの中では、信頼がおける2人をシンプルに投入し、阪神打線を抑えてみせた。夏場を迎え、コンディション作り含め難しい時期に差し掛かっていると思うのだが、ある程度フル回転してもらいたいチーム状況だけに、今後も多少タイトな起用法があり得る両投手なのかもしれない。今日は星も石山もランナーを出しながらも最後は連続三振でピンチを脱してみせた。三振が奪えるという部分は、リリーフ投手として必要な要素である。今日はチームを勝利に導くナイスピッチングだった。
打線は、サンタナが登録抹消、茂木もベンチスタートいう中で、1番並木、2番武岡、3番内山、4番オスナ、5番宮本、6番山田、7番古賀、8番伊藤、9番ランバートというスターティングオーダーとなった。正直かなり苦しいメンバーだと言わざるを得ない。阪神の先発が村上だったことからしても相当苦しい展開になることが予想されたのだが、難しいコンディションのゲームという中で、村上の調子が上がり切らず、ヤクルト打線は、4回、5回と満塁のチャンスを作ってみせた。
4回は、2アウトランナーなしから宮本のヒットと、2つの四死球で2アウト満塁としたのだが、伊藤がセンターフライに倒れて、得点を奪うことが出来ず、5回はランバートの来日初ヒットから1アウト満塁のチャンスを作ったのだが、オスナがセカンドフライ、宮本がセカンドゴロに倒れ、この回も得点を奪うことが出来なかった。
そんな負けゲームの流れを変えたのは、2本のホームランだった。0-3と3点のビハインドで迎えた7回、1アウト後並木が村上が投じた真ん中やや内寄りのストレートを捉えると打球はレフトスタンドへ飛び込むソロホームランとなった。時々並木や松本直のスイングに感じるのだが、コンパクトで無駄のないスイングでホームランを放ってみせた。この一発から徐々に雰囲気が変わり始めると2アウト後内山がヒットで出塁すると、続くオスナが甘く入ったカットボールを捉え、打球はレフトスタンドに飛び込む同点2ランホームランとなった。満塁で迎えた前の打席で仕事を果たせなかったのだが、そのうっぷんを晴らすような見事なホームランとなった。オスナの力感を感じるスイングは、見ようによってはガチガチに筋肉が固まってしまい、バットの操作性に欠けてしまうのでは?と感じることもあるのだが、この打席では角度もばっちりついた中で完璧に捉えてみせた。オスナのホームランらしい軌道のホームランとなった。
この一発攻勢で試合の流れを変えると、9回は、先頭の岩田がヒットで出塁したものの続く並木が送りバントを失敗してしまい、1アウト1塁となってしまうのだが、ヤクルトベンチは続く武岡にも送りバントを命じ、2アウト2塁という場面を作って、内山に打撃にかけるという策を取ってきた。
2アウトになってでも得点圏にランナーを進めようとした作戦は、賛否分かれると思うのだが、送りバントというある意味では無難な策をここまでギャンブルチックに使う采配も中々興味深いと感じた。1アウト1塁、ランナー並木という場面は、直前に送りバントを失敗していたこともあり、ベンチも並木も盗塁を選択したくなる場面だと思うのだが、ベンチは初球から武岡に送らせた。内山もしくはオスナのバットに期待する策である。結果は内山のサードゴロを高寺が弾き、その間に2塁ランナー並木がホームを陥れ、サヨナラ勝利を手にすることが出来た。並木のスピードは盗塁以外の部分でも武器になることを感じさせてくれた。盗塁というものは、明確なスタッツが表れるものであり、スピード系の選手を評価するのに目立った数値であり、ファンとしては、そこを追い求めたくなるのだが、今日のような策もなくはないということを感じることが出来た。2アウト2塁で2塁ランナーに並木がいるということは、野手陣に掛かるプレッシャーは半端ないし、外野も前進守備を敷く他ない。ヒットコースを少しでも広げた中で勝負することは愚策とは言えない。1人目が送りバントを失敗した中で続く打者にも送りバントを選択することは、非常にリスキーだし、勇気もいる。決して弱腰の策ではないと思う。シチュエーションによっては、今後も同じような送りバントを敢行する場面がありそうである。
今日はとにかく勝てたことで大満足である。
P.S 内山のサヨナラ打に関しては、おまけでヒットにしてくれないかな?などと思ってしまいました。多少イレギュラー気味にも感じましたが、やはり高寺のエラーという判断が妥当ですかね?
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