「1」

ヤクルト8-7中日

背番号「1」ヤクルトスワローズにとって特別な背番号である。今日のゲームでは新旧の背番号「1」の活躍によってシーソーゲームを制してみせた。若松ー池山ー岩村ー青木ー山田哲と受け継がれてきた背番号「1」。どの選手もヤクルトファンにとっては思い入れの強い選手のはずである。しっかりバトンが受け継がれている事が素晴らしい。誇り高き背番号である。

まずは現在の背番号「1」山田哲人から触れていきたい。7月は絶好調だったのだが、先週日曜日の阪神戦で死球をもらい、その後調子を維持することが出来るのか不安を感じていたのだが、バットでチームに貢献してくれている。今日のゲームでは先制ホームラン、同点タイムリー、決勝点となる逆転タイムリーと打って欲しい場面でことごとく結果を残してみせた。得点には繋がらなかったが、5回のヒットに関しても一打同点という場面で山田哲自身はしっかり仕事をしてくれた。今日の4本のヒットはいずれもチームへの貢献度が非常に高いヒットとなった。ヤクルトの背番号「1」に相応しい活躍を見せてくれた。個人記録という意味でもヤクルトファンを喜ばせてくれる山田哲ではあるのだが、やはり背番号「1」を背負っている以上チームの勝利に貢献してこそ評価される部分もある。個人記録とチーム成績、両方結果を残してこそ評価されるのがヤクルトの背番号「1」を背負った選手の宿命である。今日の活躍はまさしくミスターヤクルトスワローズである。

そして今シーズンからヤクルトに戻ってきた一代前の背番号「1」青木宣親も今日は4安打と変わらぬ安打製造機っぷりを見せてくれた。36歳という年齢、久々のNPB、厳しいインコース攻め、それに伴う頭部死球での戦線離脱などいくつもの不安要素がありながらもヒットを量産する青木もやはり背番号「1」を背負っていただけの選手だと改めて感じさせてくれる活躍ぶりである。試合終盤の大事な場面でのエンドランでのライト前ヒット、2アウトランナーなしからチームメイトが作ったチャンスでのタイムリー2ベースと仕事をしてもらいたい場面でしっかり仕事をしてくれた。すでに全盛期は過ぎていると思うのだが、巧みなバットコントロールと逆方向にも距離を出せる力強いスイングは健在である。そしてゲーム終盤の大事な場面での集中力という意味ではメジャーに渡る前の青木と比べても現在の青木の方が上回っているのではないか?と感じさせてくれる。こちらもミスターヤクルトスワローズである。

ここの所2番青木、3番山田哲という並びは不動なのだが、この並び、相手からすると威圧感を感じる並びになっているのではないだろうか?2人の活躍で競り合いを制した事で1週間前の阪神戦で競り負けたゲームのショックを吹き飛ばしてくれた。

投手陣では2人の助っ人外国人投手が苦戦を強いられた。
カラシティーに関しては、先発転向後結果を残し続けてきたのだが、ここに来て息切れ気味である。前回の先発時にも味方の大量援護を活かせずにチームの敗因の1つになってしまったのだが、今日も味方打線が初回に4点を援護してくれたのにも関わらず、2回1/3で5失点と逆転を許してしまった。初回からコントロールに苦しみ被安打3与四死球5と投球内容的にも散々なものとなってしまった。私はこのブログで何度も書いてきたのだが、カラシティーは完全なリリーフタイプの投手だと思っていた。しかし先発に回ったカラシティーはリリーフ時以上に結果を残し続け、先発ローテとして欠かせない投手となってみせた。先発適性を見抜いた首脳陣には拍手を送りたいのだが、ヤクルト入団前からほぼリリーフ専門でプレーして来た投手なだけにそろそろ先発投手としての疲れが溜まってきている可能性がある。そして今年の夏の暑さも重なり、苦しい時期を迎えているのかもしれない。しかしこれもいい経験である。先発投手として未知の体験を繰り返していると思われるだけにこの経験も今後のプロ野球生活の糧にしてもらいたいものである。

ハフは、先発でもリリーフでもある程度はやれると踏んでいたのだが、リリーフに回っても打たれ出すと止まらない場面が目立っている。今日のゲームでも味方が同点に追いついてくれた後の7回に中日打線の4本のヒットを重ねられてしまい、2点を勝ち越されてしまった。直後に味方打線が再逆転してくれたためハフに白星が転がりこんできたのだが、誉められる内容の投球ではなかった。年齢も年齢だけに今後の扱いが難しくなってきていることは間違いない(あくまでもカラシティー先発で継続するのであれば、このままリリーフ起用かな?)。

先週土曜日の阪神戦でも感じたのだが、こういった点の獲り合いのシーソーゲームはどうしても大味な展開となるとともに投手陣の負担が大きくなる。そういったゲームこそ白星が大きな薬となることは間違いない。先週の日曜日は土曜日のゲームを引きずるような負けゲームとなってしまったのだが、今週はどうなるだろうか?予言者ではないが、8月12日のゲームはヤクルトが勝つのではないだろうか?

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コメント

  1. リボル より:

    攻撃陣様様の展開でしたね。

    結果的に勝てたから良かったものの、ほんの少しの差の勝利でした。

    もう少し投手陣に奮起を促したいです。

  2. 井野ファン より:

    鬼門ナゴヤドームでの連敗阻止のニュースをスマホで知り、非常にうれしかったです。スマホを見た場所はなんと神宮球場のグランドの上。
    そう。当日はなにをかくそう私は神宮花火大会に妻と参加しました。
    アリーナ席でグランド上でしたが、我々の席はちょうどキャッチャーがいるあたりのポジション。あの井野がいる場所の付近なので、特別な気分になりました。

  3. k より:

    ようやくナゴヤでの連敗も止まって、内容も終盤の大逆転で勝てたので流れ的にナゴヤでの連勝もありそうですね。
    この試合は山田と青木で勝ったような内容で二人とも相乗効果が出ていて頼もしい限りですね(青木はメジャー帰りで心配されましたが数字みてもメジャー前と変わらないので大きな戦力アップになりましたね)
    カラシティーは四球が原因でKOされましたが元々はリリーフで来たので仕方ないですね、カラシティーにナックルカーブやスライダーを身につけたら本当に安定した先発投手になると思うので来年に大いに期待したいですね。
    それとハフは同点やビハインドでもこれでは使い道がなくなってきましたね、首脳陣の起用が今後どうなるかですね(この内容ではロングリリーフか敗戦処理しかなさそうですね)
    次は石川と藤嶋なのでリリーフ勝負でしょうね、打線は頑張ってるので風張や秋吉が抑えてくれないと厳しいですね。
    あと昨年の勝ち星を越えましたね、やっぱり青木の復帰と山田の復調と石山も抑えに定着したのが大きいですね。
    これで投手陣がもう少し良くなればAクラスも現実的なのですが・・・・夏場に来て中日とDeNAが投手陣が打たれ出して離されつつありますね、ヤクルトも今の投手陣では巨人と阪神にはついていけなくなりそうですね(先発に小川とブキャナン以外にもう1枚安定した投手と中継ぎに中尾に変わる勝ちパターンのセットアッパーが必要ですね)

  4. sabo より:

    青木の集中力凄いですよね。坂口と青木でどちらかは出塁してくれるという期待と安心感があります。期待していた長打力もあるし気づけば2塁打数リーグ1位でしたか。頼もしい
    走塁にしたって開幕当初は足遅くなったなぁと感じてましたけど今は開幕時よりも速く感じるし、何より全力疾走でのベーランは見てて熱くなりますね
    守備は少し怪しい時もありますけど怪我を恐れないダイレクトプレーでの球際の強さは素晴らしい
    本当に心から青木が帰ってきて良かったと思います

  5. FIYS より:

    > リボルさんへ

    青木、山田哲が奮起してくれましたね。

  6. FIYS より:

    > 井野ファンさんへ

    神宮球場で見る花火大会。普段の雰囲気とは全く違うと思いますし、グラウンド内で見る事が出来るということでとてもうらやましいです。奥様と一緒というのも良いですね。

  7. FIYS より:

    > kさんへ

    青木には当然期待はしていましたが、ここまで数字を残せるとは思っていなかった部分もあるので、多少驚いています。さすがミスターヤクルトスワローズですよね。

  8. FIYS より:

    > saboさんへ

    青木が戻ってきてくれたときにはやはり嬉しい気持ちでいっぱいでしたが、同時にここまでの数字を残してくれるとは思っていませんでした。メジャーに渡る前より進化している部分もありそうですよね。

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