ユウイチ。ヒーローになれず…

ヤクルト1-2広島(延長11回)

一言で言ってしまえば優勝を争っているチームと最下位に沈むチームの勝利への執念の差がそのまま結果に繋がってしまった。というところだろうか?ユウイチの先制打はそのまま決勝打になるかと思われたのだが…惜しかった。

ナーブソンと福井はどちらも素晴らしい投球を見せてくれた。ナーブソンに関しては今日の好投でまた評価が難しくなった。一つ言えるのはナーブソンの扱い方を先に会得したのは中村ではなく相川だったのかもしれない。今日の配球は確実に中村とは違ったと思う。
8回を被安打4与四死球2の無失点。前回の巨人戦に続いて素晴らしい投球内容だった。上記に書いた配球面の事だが、今日は明らかにカーブを多投していた。今までもこのブログで書いてきたナーブソンの武器、①ボールを動かして打者の打ち損じを誘う。②緩急でタイミングを崩す。のうち②の緩急でタイミングを崩すことを意図的に狙った相川のリードだったと思う。これはおそらく前回の巨人戦でカーブを勝負球に選んでも通用することを相川が掴んだからこその配球だったのではないだろうか?(ナーブソンのカーブのキレが良かったということもあったかもしれないが…)技巧派の外国人投手が稀に三振の山を築く場合はこのカーブという球種がキレている時に起こりやすいような印象がある。(完全な私感だが…)
巨人、広島相手にこれだけの投球を見せてくれたということはナーブソンにとっては非常に大きい2試合になったと思う。正直今日も勝ちを付けて上げたかったがこればっかりは仕方ない。これからの数少ない登板機会でも今日のような投球を見せてくれるだろうか?
リリーフ陣は0-0の9回裏というプレッシャーの掛かる場面を任された秋吉が、三者凡退で仕留める完璧なピッチングで流れを呼び込んでみせる。
すると10回に1アウトから武内がヒットで出ると代走比屋根が相川のピッチャーゴロの間に一気に3塁まで進む好走塁を見せると代打ユウイチのタイムリーが飛び出し、ついに均衡が破れた。この10回の得点に関しては、ヤクルトのオールドファンの方々も納得してもらえるような渋い得点の獲り方だったと思う。暴走の割合を減らしてほしい比屋根だが今日のような思い切りの良い走塁が魅力の一つでもある。今日の走塁は見事だった。そしてしびれる場面で代打で登場し、きっちりタイムリーを放ったユウイチも見事だった。このまま逃げ切ればこの2人がヒーローだったのだが…これでも勝ち切れないのが今年のスワローズである。
満を持して10回裏のマウンドに上がったバーネットは田中、松山の連打で0アウト1,3塁のピンチを招くと中東に犠牲フライを許してしまい、あっさりと追いつかれてしまう。広島の勝利への執念と言ってしまえばそれまでなのだが、あまりにあっさり失点し過ぎである。バーネットの調子は悪くなかったと思うのだが、上手く打たれてしまった。それにしてもこの展開であればきっちり抑えてほしかった。
結局11回は松岡が松岡が1アウトから四球とヒットでピンチを招くとヤクルト戦に滅法強い田中に久古をぶつける。この采配は成功したかに思われたのだが、森岡がトンネルし、1アウト満塁とピンチを広げてしまうと最後は山本哲石原にサヨナラタイムリーを打たれて接戦を落としてしまった。
最後の最後で守備が乱れてしまった。結局今日も守り負けの印象が強く残るゲームとなってしまった。ショート森岡が立浪2世と呼ばれながらも燻ってしまったのはやはり守備の脆さが大きな原因の一つだと思われるし、最後の川端の守備も球際の弱さを露呈してしまった印象である。0点で抑えなければならないイニングだった。

この守備陣の弱さが延長戦の弱さに繋がっているような気がしてならない。と言ってもこれは采配云々の問題ではなく選手にレベルアップしてもらうほかないのだが…

今日は負けてしまったのだが、こういったゲームを拾えるチームなら最下位にはいないだろう。ある意味今年のヤクルトを象徴するような最下位チームらしいゲームとなってしまった。

P.S 広島の福井は復調してきたのですね。済美高校時代はどちらかというと制球力のある投手のように感じていたのですがプロではコントロールに苦しんでいる印象があります。それでも今日は、球の威力もコントロールも良かったように思う。喜んでいる広島ファンの方も多いのではないだろうか?
そして田中広輔。この選手はヤクルト戦でいつもキーになっている印象がある。ルーキーながらこれだけ結果を残せるのは素晴らしい。打撃センスは抜群である。守備のポカが無くなれば、来シーズンには不動のレギュラーを掴んでいるかもしれない。いい選手である。

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