印象に残る選手第3回は、アイケルバーガー選手を選んだ。いわゆる「ダメ外国人」である。そのインパクトは強烈だった。まだ幼くヤクルトファンになったばかりだった私は、この選手が凄い選手ではないのだろうか?と勝手に思っていた。ピッチングを見た訳ではないのだが、「アイケルバーガー」という名前に妙にひかれてしまった。また長身の体型はピッチャーらしく何かやってくれそうな雰囲気を私は感じていた。しかし現実は全く違っていた。
当時は全く知らなかったのだが、アイケルバーガーはテスト入団でヤクルトに入り、オープン戦ではそこそこの成績を挙げたようで、抑え投手として開幕を迎えたようだ。初登場は、巨人との開幕シリーズ第2戦、3-3で迎えた延長10回裏だった。いきなり四球を与え、その後盗塁と自らの野選、敬遠で無死満塁のピンチを招くと当時の4番原辰徳に対して、見事な暴投を投げ込み、サヨナラ負けを喫してしまったのだ。強い失望感に襲われたのを今でも覚えている。プロの投手がヒットを1本も許していないのに1アウトも取れずにサヨナラ負けをするという現実に…
当時のヤクルトは弱小だったのだが、徐々に魅力あるチームへと成長している時だった。巨人との開幕シリーズは確かデーゲームでテレビ中継がされていた。記憶違いがあるかもしれないが、開幕戦を接戦で落とし、第2戦も強敵巨人を苦しめていた。しかしこの幕切れである。確か私の地域ではテレビ中継は終わっており、夕方のニュースでこの結果を知ったような記憶がある。バックネット裏からの映像で見辛かったのだが、ワンバウンドとかではなく、サインミスのような高めへの暴投だったように記憶している。
その後も数試合投げたようだが、記憶には残っていない。とにかくコントロールが悪い投手ですぐに解雇されてしまった。この頃のヤクルトの助っ人外国人投手は、とにかく活躍せず、すぐに解雇になっていた印象がある。ブロス投手が現れる辺りまでは、なぜわざわざ外国人投手を入団させるのか疑問に感じていた。最近からのヤクルトファンの皆様には信じられないかもしれないが、本当に来るピッチャー来るピッチャー全く活躍出来なかった時代があったのだ。その中でもアイケルバーガー投手は1試合だけで物凄いインパクトを与えてくれた。忘れられない外国人選手である。
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アイケルバーガーという男

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