ロマン、デニングは自由契約に

ヤクルトのオーランド・ロマン投手(37)が、来季も引き続き契約する権利を持つ保留選手名簿から外れ、自由契約となることが29日、分かった。本人は日本でのプレーを希望している。

 ロマンは2012年に加入。先発、中継ぎと役割を問わずフル回転。今季はバーネット、オンドルセクと勝利の方程式を担うとともに、チーム最年長投手として救援陣の精神的支柱になった。

 また、ミッチ・デニング外野手(27)も自由契約となる。米大リーグ復帰を目指すトニー・バーネット投手(32)は名簿に記載されるが、ポスティングシステム(入札制度)の申請中で、米球団との交渉期間は日本時間12月7日午前7時までとなっている。
(サンケイスポーツ引用)

気にはなっていたのだが、ロマン、デニングともに自由契約となるようである。正直この球団の判断は「チームを強くする。」ということを考えれば仕方ない判断だと思うのだが、心情的には「2人とも残してほしかったなあ。」というのが本音である。

ロマンに関しては、2012年に入団して以降毎年のようにキャンプの段階では「第5の外国人」扱いを受けていたのだが、他の外国人選手の怪我や不調などで回って来た登板機会でしっかり仕事をこなしてみせた。1年目は先発として9勝を上げると2年目からは主にリリーフとしてチームを支えて見せた。チーム事情によって先発、中継ぎ、抑えと何でもこなし、外国人枠の関係で2軍での調整を言い渡されても腐らずにチームのために貢献し続けたロマンは、今シーズン61試合に登板し、5勝5敗23H、防御率2.40という4年間の中で最も良い数字を残し、チームのリーグ優勝にも貢献して見せた。シーズン終盤の不安定さと年齢は気になるところなのだが、この数字での自由契約はやはり非常に厳しい決定のように思う。
以前にも何回か書いてきたのだが、「第5の外国人」としては最高の選手だったし、どんな状況に置かれてもチームに貢献しようとする姿は、「優良助っ人外国人」そのものだったのではないだろうか?どんな契約内容だったのか分からないが、日本人選手であれば来シーズンの年棒は大幅にアップが期待できるだけの数字は残していたと思う。それだけにこの自由契約はロマンのことを思えばやはり非常に厳しい決定だと思う。
それでもバーネットのメジャー移籍も濃厚な状況の中で37歳のベテラン外国人選手を残留させるだけの余裕がチームにはなかったのかもしれない。新外国人の可能性に掛けようとしているチームの戦略も間違っているとは言い切れないと感じている。
それでもロマンには「ありがとう」の言葉を送りたい。台所事情が苦しい中で本当に厳しい役回りを担ってくれた。特段記録にも記憶にも残るような外国人選手ではなかったのかもしれないが、それでも優良助っ人外国人であることに変わりはない。本当にありがとうございました。
過去記事はこちらから→「ロマンの存在

デニングに関してはまずは以前に書いていた記事を見てもらいたい。→「ミッチ・デニング獲得へ」、「デニングをどう評価しますか?

個人的にはデニングの獲得自体どちらかというと反対という立場をとってきたことからこの自由契約の決定に関しても仕方ないかな?とは感じるのだが、やはり付け焼刃的にBCリーグにいた外国人選手を獲得するというやり方には「?」が付いてしまう。個人的には「育成目的」という意味合いも含まれているのであれば少しは納得が行ったのだが、今回の自由契約で「育成目的ではなかった。」もしくは「伸びしろがない。」と判断されてしまったようだ。
デニングに関しては、シーズン途中から格安の給料でヤクルト入りし、何本か殊勲打も放ち、ファンの心も掴みかけていただけに残念である。正直2軍でも実戦経験を積んでいけば化ける可能性もあるのかな?と感じていただけにDH制度のあるパリーグの球団は獲得を検討してみても面白いのではないだろうか?助っ人外国人としては物足りない部分もあると思うのだが、長打力もあり、日本の野球に馴染もうとする努力家の選手のように感じる。いいチーム、いいコーチに恵まれればまだ伸びる選手のように感じる。

良くも悪くも「ファミリー体質」と言われるヤクルトだが、今回のロマンとデニングの自由契約はある意味では「ヤクルトらしからぬ」判断だったのかもしれない。

両選手の未来に幸あれ。

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コメント

  1. k より:

    確かにロマンの今年の成績だけみたら自由契約は可哀想な気がしますよね、真面目な性格の外国人ですしチームに貢献してくれていたので残念です(バレンティンとかいい加減なところあるのに、この差は何なのでしょうね?)
    デニングは秋季キャンプでアッパースイングと守備の向上が望めないとの判断なのかもしれませんね(こちらはロマンより仕方なしでしょうか)
    これでバーネットもいなくなると2、3人は新外国人の獲得に向かうと思いますがNPB出身の選手なのか3Aあたりの新戦力なのか気になりますね(スタンリッジやウルフあたり狙っていそうな・・・)
    あと村中と木谷の背番号が大きく下がりましたが、この2人は来年が崖っぷちになりましたね。

  2. sabo より:

    私としてはロマンよりデニングが自由契約とは意外でした
    ロマンは獲得する球団ありそうだと思います
    デニングは余剰戦力として残しても良さそうに思いましたけど、というか来年レギュラー取る可能性もあると期待してたので残念ですけどバレンティン、ミレッジで2人いるから仕方なしか。

    とはいえ新外国人の獲得に失敗したら再契約しそうな気がするというかいつものパターンです

  3. FIYS より:

    > kさんへ

    助っ人外国人選手の扱いは本当に厳しいですよね。ロマンに関しては本人の事を思うとやはり少し可哀想かな?と感じます。

    新外国人はどういった選手を獲得しますかね?

  4. FIYS より:

    > saboさんへ

    ロマンにしてもデニングにしてもやはり助っ人外国人の扱いは厳しいですね。デニングに関してはもう少し「育成」ということも考えた中での獲得であれば納得できたのですが…本当に使い捨てのような感じになってしまいましたね。

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