首位広島にマツダで競り勝つ。チームの成長を感じる一戦。

ヤクルト10-5広島(延長10回)

今シーズンは何回かディフェンディングチャンピオン広島と昨シーズン最下位に沈んだヤクルトとの差を感じるゲームについてこのブログでも触れてきた。今シーズンの広島はセリーグ首位を独走で突っ走っているのだが、数字的にはそこまでの強さを感じない。しかし数字には表れない「勝負強さ」とか「勝ち方を知っている」という部分において他球団を上回っている印象である。ファンと一体となって相手チームを飲み込んでくる印象もあり、目に見えない力のようなものを感じさせるチームとなっている。今日のゲームも競り合いに持ち込んだのだが、最終的には広島に持っていかれてしまうのかな?というゲーム展開だったのだが、最後の最後で相手のミスもあり同点に追いつくと延長10回にバレンティンの決勝ホームラン、畠山の3ランホームラン、坂口のダメ押しタイムリーで一挙5点を加え、広島相手にビジターで競り合いを制す事が出来た。これはヤクルトにとって大きな1勝である。もしこのカードを勝ち越すような事があれば、今日の1勝は、2勝分、3勝分の価値があるゲームになるだろう。まだ気が早いがCSということを考えても広島に嫌なイメージを植付けておくことは大切である。

先発の小川はそこまで悪い出来ということでもなかったと思うのだが、強力広島打線の前に5回で94球を要してしまい、鈴木とバティスタにホームランを浴びるなど3点を失って降板となってしまった。おそらく広島以外のチームが相手だった場合は、QSくらいは達成できる内容だったと思うのだが、それを許さないのが広島の強さなのかもしれない。出来ればもう1イニング投げてもらいたかったが、今日の試合展開では仕方なかっただろうか?小川らしく打倒広島に執念を燃やしてもらいたい。

それでも一旦は打線が逆転し、小川に勝ち投手の権利が転がりこんだのだが、6回にハフが2アウトランナーなしからピンチを招き田中に同点タイムリーを許すと、7回には梅野が鈴木にタイムリーを浴びてしまい、再逆転を許してしまう。この辺りは広島との差を感じる場面だったのだが、8回からは秋吉ー近藤ー石山と無失点リレーでつないでみせた。秋吉、近藤は1点でも許してしまえばゲームが決まってしまうという状況での登板だったが、しっかり結果を残してくれた。この2人が無失点で広島打線を抑えた事によって勝機が巡ってきたのは間違いないだろう。

打線は明らかに本調子ではないジョンソン相手に毎回のようにランナーを出すものの坂口のタイムリーによる1点に抑え込まれてしまい、嫌な流れとなっていたのだが、6回に代わった永川を攻め、バレンティンの押し出し四球で1点差に迫ると続く雄平に2点タイムリーが飛び出し逆転に成功した。再逆転を許した後の9回にも2アウトから相手のミスも絡んでチャンスを作ると坂口に同点タイムリーが飛び出した。ジョンソン相手に1点しか奪えなかったのは頂けなかったが、5回でマウンドから下ろす事は出来たため、広島も不安を抱えているリリーフ陣との勝負に持ち込めた事は大きかった。それにしても9回2アウトの場面でよく坂口が同点打を放ってくれた。
そして10回は冒頭にも書いた通り、アドゥワからバレンティンのホームランで勝ち越すと、そこから一気に畳みかけ、畠山の3ランと坂口のダメ押しタイムリーで試合を決めてみせた。

1試合の中で理想的に事が運んだ面と想定通りには行かなかった面が混在したゲームではあったのだが、それでもこういった競り合いに持ち込んで広島相手に勝てたことに大きな意味がある。青木、山田哲がノーヒットでも10得点を奪えた事にも意味がある。相手から嫌がられる打線になっている。

P.S 明日の先発は館山ですね。個人的にはマツダスタジアムと相性の良かった山中を予想していたのですが、ベテラン館山の経験値に掛けてきましたかね?館山個人にとっても重要なゲームとなりそうですね。今日の1勝を大きな1勝にするために明日、明後日のゲームは重要になりますね。

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コメント

  1. k より:

    リクエスト制度がヤクルトに味方したゲームと坂口とバレンティンがヒーローだと思いますね(控えに畠山いるのは大きいですね、また宮本も代打で結果残していて選手層も広島と遜色なくなってきてますね)。
    それと広島に勝つには打ち勝つしかなさそうですね(DeNAが広島と相性いいのは打ち負けてないんですよね)広島にダメージが残る勝ちかたは少しは苦手マツダを払拭し嫌なイメージを残したんじゃないかなと思いたいですね。
    試合は14四球もらったので勝たないといけない内容でしたけど秋吉・近藤が無失点で抑えたのが流れを持ってきたのと、もう1つは捕手が井野に変わったのが大きかったですかね、後半戦に入ってから井野がマスク被る方が勝ってるんですよね。この試合も鈴木誠・バティスタに真っ直ぐ続けて簡単にホームラン打たれる中村の配球では周りからは信頼はされないですね(日に日に井野の存在が大きくなるにつれて中村の存在感が薄くなりつつありますね、小川の時も井野になりそうですね)
    次は久しぶりの館山ですがヤクルトファンや広島ファンのほとんどが広島有利と予想されるでしょうね、館山には期待できないですが打線は好調なので九里をKOすることは可能かと、広島もヤクルトもリリーフが磐石じゃないので終盤は運任せみたいになりそうですね(8回9回0点に抑えた方が勝ちますかね)

  2. FIYS より:

    > kさんへ

    これがリクエスト制度の醍醐味の1つということになるのですかね?それにしても田代の走塁は危なっかしいですよね。

    流石に小川の時は中村ではないでしょうか?

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