井上尚弥「世紀の一戦」制し4団体統一王者としてV7達成 中谷潤人を判定で下す/ライブ詳細 – ボクシングライブ速報 : 日刊スポーツ
日本ボクシング史上最大のビッグマッチと言って間違いないであろう井上尚弥ー中谷潤人の4団体統一スーパーバンタム級タイトルマッチは、1回~12回まで息詰まるような緊迫したボクシングとなったのだが、終始自分で試合を作り主導権を握り続けた井上尚が判定で中谷を下した。「THE DAY」と銘打たれた興行に偽りのない名勝負となった。
過去記事はこちらから→「「THE DAY」井上尚弥VS中谷潤人 | ヤクルトファンの日記」
識者、ファンの皆様も様々な予想をしながら当日の試合を迎えたと思うのだが、試合展開的には最も予想が多かったような展開になったのではないだろうか?私は事前記事で「やはり基本的には井上尚ペースで試合が進むのではないか?と思っている。その中で中谷はカウンター気味に左のフック、ストレートをヒットさせたいという思いを持っているのではないだろうか?井上尚がそのままペースを握り続ける可能性の方が高いかな?と見ているが、押されているように見えながらもどこかのタイミングで中谷が独特な間合いと角度で左のパンチをヒットすることが出来れば、試合はもつれるもしくは、中谷が劣勢をひっくり返す可能性があると思っている。」と書かせてもらったのだが、基本的にはそのような展開になったのではないだろうか?
1回から井上尚、中谷ともにジャブで距離を探り合う展開となった。体格、リーチで上回るサウスポーの中谷は、低く構え、懐の深さを活かして戦っているような印象だったのだが、この距離があっても井上尚はジャブと出入りのスピードで自ら試合を作ってみせた。この辺りは流石世界屈指のボクサーだと感じさせてくれた。井上尚と言えば、やはりその破格のパンチ力に注目が高まることが多いのだが、ただのハードパンチャーではなく、打たせずに打つボクシングを高いレベルで披露できる世界有数のボクサーである。アフマダリエフ戦でも感じたのだが、このボクサーとしての質の高さが井上尚の一番の武器なのであろう。
対する中谷は、序盤は、井上がステップインしてパンチを出す際にカウンターで左のパンチを出し続けた。きっちりヒットする場面は少なかったが、しっかり井上尚にプレッシャーを掛けていたのではないだろうか?
それでもペースを中谷に渡さなかった井上尚は、慎重に戦いながらもヒット数でしっかり中谷を上回り、ポイントを稼いでいった。
そんな展開が少しずつ変わり始めたのは、7ラウンド辺りだっただろうか?これまでプレッシャーを掛ける井上尚に対して中谷がカウンターを狙うという構図で試合が流れていたのだが、この回あたりから中谷がプレッシャーを掛け、自分から仕掛けていく場面が増え始めた。8回になると明確に中谷が戦い方を変えてきたことが分かった。強い左のパンチも出しながら井上尚をロープ際まで下がらせる場面もあり、徐々にではあるが、ペースを握り始めると感じるような場面が見え始めた。
9回、10回には中谷の左右のパンチが井上尚を捉え、一瞬井上尚の動きが鈍るような場面もあった。しかし、ここで偶然のバッティングで中谷が眉間左側から出血してしまい、ドクターチェックが入ることとなった。ここで多少なりとも中谷に傾きかけた流れが一旦リセットされた部分はあっただろうか?
11回には井上尚の右アッパーが明確に中谷を捉え、中谷は、ゲームプランの変更を余儀なくされた。私が明確に井上尚が勝利を手繰り寄せたと感じたのは、この11回の右アッパーを当てた場面からだった。それまでは、本当にどちらに転んでもおかしくないようなヒリヒリした技術戦、頭脳戦が展開されていた。右アッパーで左目を腫らした中谷は、最後まで試合を諦めなかったが、再度ペースを握るには至らなかった。
最終的には3-0(116-112×2者、115-113)の判定で井上尚弥が防衛を果たしてみせた。
現在の世界中軽量級の頂上決戦が日本人ボクサー同士で行われた事実にまずに感謝したい。日本ボクシング史に残るマッチアップは、ボクシングというスポーツの奥深さを感じるに相応しい素晴らしいものだった。
この試合の注目ポイントの一つだった。中谷サイドの戦い方だが、初回から奇襲的に強引にペースを取りに行くのでは?という声もあったのだが、実際には、前半は自分からは仕掛けずカウンター狙い。後半から勝負を掛けるという策を取った。世界最強ボクサー、日本ボクシング史上最高傑作と謳われる井上尚相手に後半勝負で勝ち切ろうとした姿に中谷陣営が中谷の実力をしっかり信じて戦っていたことを感じることが出来た。ペースを握られていた展開から一旦はペースを掴みかけた所に、中谷の実力も相当なものなのだと感じることが出来た。
そして井上尚は、体格で上回る中谷相手でも自分で試合を作れる凄みのあるボクシングを見せてくれた。終始自分で試合を作れる王道のボクシングは、圧巻だった。キャリアの中では苦戦した試合に数えられると思うのだが、脂の乗り切った32戦全勝の最強挑戦者をしっかりコントロールして勝利した事実に井上尚の凄さが凝縮されていたのではないだろうか?
32戦全勝同士で迎えた世界タイトルマッチ。井上尚、中谷両者の強さがぶつかり合う最高のボクシングとなった。
P.S 井上拓ー井岡は、井上拓がスピード、パワーで井岡の技術を無効化するような試合になりましたね。井岡は井岡なりに勝算ありと踏んでいたと思うのですが、完全に井上拓が上回りましたね。
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